『なにコレ?』
弟の部屋に入ったとき、
思わず目に止まった不思議なものについて質問をしてしまった。
「コストコで買ってきた」
横になりながら煙草を咥えてる弟が答える。
「仙豆的なアレだぜ兄弟」
間髪居れずに弟が続けた。
『そうか、
仙豆的なアレか兄弟』
何一つピンときてないまま適当に受け答えをして、
どんな商品なのかをラベルで把握する。
いかにも外国のお菓子!といった感じの色彩をしているジェリービーンズの集合体のようだ。
四十数種類の味があるとかなんとか。
その味全てに色が振り分けられていて、
リンゴ+イチゴ+バナナ+メロンなどでフルーツサラダのような味も楽しめると書いてある。
『これ食っていいやつ?』
「いいやつ」
この量
成程、
大量に残っていて弟がそう即答するということは、
明らかに美味しくはない品のようだ。
試しに適当な色を取って一粒ずつ食べてみる。
『これスイカか』
『バニラはイケる』
『これは…なんだこの味』
極端に甘かったり、
何を模した風味か理解できない粒もあったが、
そこまで悪いものじゃなさそうだ。
ならばまとめて食べてみたくなるというもの。
何事もチャレンジ
口の中がもっちゃもっちゃしたまま、
約10分間混ざりまくったそれぞれの仙豆の味に悩まされたのは言うまでもない。